2023.10.27

地元農家が代々引き継いできた故郷の味とともに。

その昔、享保の大飢饉の際、翌年の収穫のため唯一手元にあった食糧の麦種を食べず、自らの命と引き換えに地域を守ったという松山藩筒井村(現愛媛県松前町筒井)の百姓、義農作兵衛(ぎのう さくべえ)。その行動と魂に感銘を受け、社名としてその名を起用して義農精神を今に受け継いでいる義農味噌株式会社 管理部 田中由貴子(たなか ゆきこ)さんに故郷の味にかける思いをお聞きしました。

2023年7月21日(金)放送 「『22_Ehime』モノ・がたり」より

聞き手 南海放送ラジオ「Tips」プレゼンター 寺尾英子

今回お話を聞いた方
義農味噌株式会社
田中 由貴子さん
Yukiko Tanaka
はだか麦生産量36年連続1位を誇る愛媛県の松前(まさき)町に本社を構える義農味噌株式会社(ギノーみそ)。昔から愛媛の農家で自家製のお味噌として作られていた故郷の味「伊予のみそ」は、他に類をみない麹歩合の高さとそのまろやかな甘みや滋味が特徴である。
はだか麦生産量36年連続1位を誇る愛媛県の松前(まさき)町に本社を構える義農味噌株式会社(ギノーみそ)。昔から愛媛の農家で自家製のお味噌として作られていた故郷の味「伊予のみそ」は、他に類をみない麹歩合の高さとそのまろやかな甘みや滋味が特徴である。
寺尾  義農味噌株式会社さんといえば、愛媛の郷土の味である麦味噌を製造され、その食文化を伝承していますよね。

田中  当社は昭和28年、義農作兵衛で有名な愛媛県松前町で創業しまして、今年の4月に70周年を迎えました。麦味噌の製造を中心に、鯛や伊予柑など地元の特産品を使った様々な商品を開発し販売しています。

寺尾  田中さんは管理部ということですが、どういったお仕事をされているのですか?

田中  はい。管理部の中で、私はECサイトの運営やSNSでの発信を中心に日々の業務を行っています。
寺尾  義農味噌さんは、22_Ehimeに2品、出品されているので紹介いたします。一つ目は、鯛釜めしの素 (4個セット)送料・税込みで5,500円。 二つ目は、美味しい具だくさん・天然だしのこだわりみそ汁セット(40食入り)送料・税込みで5,500円。商品についてご紹介ください。

田中  一つ目の鯛釜めしの素は、瀬戸内産の真鯛を使っています。そして、かつお節・昆布・鯛のアラからの出汁で仕上げ、鯛の身の食感を損なうことなく旨みを閉じ込めています。お米と一緒に炊き上げるだけで、道後温泉名物「鯛釜めし」を手軽に楽しむことができる商品です。

寺尾  本格的な鯛釜めしを家庭でいただくことができる贅沢な商品ですね。
田中  二つ目は、生味噌と乾燥具材をセットにした即席みそ汁です。こちらの商品は具だくさんにこだわっていて、いりこ・昆布・かつお節を釜で煮出した一番出汁に「伊予のみそ」を合わせて作っています。

寺尾  私、両方いただきました。まずはみそ汁ですが、夏野菜がこれでもかというくらいいっぱい入っていますよね。

田中  食べた方はすごくびっくりされますね。「こんなに具材が入っているんだ。感動しました。」というお声もいただきます。

寺尾  お茄子やオクラがたっぷり入っていて、ホントにこの時期ピッタリだなと思いましたが、それと合わせていただいた鯛釜めしも抜群ですね。お母さんやおばあちゃんが作ってくれたような素朴でやさしい味わいです。おみそ汁とともに愛媛で採れた農水産品の良さが沁み渡ってくるような感じがしました。
田中  鯛の出汁がすごく美味しいでしょう。

寺尾  出汁も美味しいし、鯛の身もしっかり入っていて、それらが嬉しいですね。身をよくほぐして全てに味わいが回るようにいただくとよいですし、残ったものはおにぎりにしてもいただけますね。そのままでもよいし、焼きおにぎりやお茶漬けとかどんな召し上がり方でも美味しいと思います。

田中  ありがとうございます。
寺尾  鯛めしは愛媛が全国に誇る郷土料理ですので、たくさんの方に召し上がって欲しいですね。愛媛のものを食べたいと思いながら、なかなか愛媛にお越しいただけない方にお贈りするのにピッタリではないかと思います。
寺尾  これらの商品の開発には、たくさんの知恵や工夫、ご苦労が詰まっていると思いますが、こだわりのポイントなどを教えてください。

田中  そうですね。鯛釜めしの素ですが、こちら2006年発売なので17年に渡るロングセラー商品になります。当時、愛媛の特産品である鯛を素材にした郷土料理ということで、昆布やかつお節に加えて、特に鯛のアラの出汁が決め手だと考えました。そして試行錯誤を繰り返し、この味に行き着くのに一年かかりました。
寺尾  長い時間をかけて作り上げてきたので、みなさん長く召し上がっていただいているのですね。シンプルで食べ飽きない美味しさです。

田中  ありがとうございます。

寺尾  最後に今後の目標やお知らせなどがありましたらお願いします。

田中  当社は今年で70周年を迎えましたが、これを機に6月30日を「麦みそ食文化の日」としました。そして秋以降は特にお味噌の時期になりますので、いろいろな70周年記念キャンペーンを行っていきたいと考えています。イベントやキャンペーンの情報は随時、ギノーみその公式SNSで発信していますので、ぜひ「ギノーみそ」でアカウントを探してみてください。そしてフォローしていただけたら嬉しいです。

寺尾  これは田中さんご担当なのですね。

田中  はい、私が毎日発信しています。

寺尾  SNSの向こう側には田中さんがいると思って、ご覧いただければと思います。今日のゲストは、義農味噌株式会社 管理部 田中由貴子さんでした。ありがとうございました。