2024.06.25

自然の宝庫「宇和海」で育った魚を“愛媛”から“世界の食卓”へ

「みかんブリ」や「みかん鯛」、「宇和島サーモン」などユニークなブランドフィッシュを次々と誕生させるほか、養殖体験ツアーや女性社員によるマグロの解体ショー(通称:サバキ女子)など、社員の「これやりたい!」という声を積極的にプロジェクト化する株式会社宇和島プロジェクトの奥村悠さんに、お仕事や商品への思いを語っていただきました。

2024年5月22日(水)放送 「『22_Ehime』モノ・がたり」より抜粋、編集
聞き手 南海放送ラジオ「Tips」プレゼンター 曽我美 なつめ

今回お話を聞いた方
株式会社宇和島プロジェクト
奥村 悠さん
Haruka Okumura
株式会社宇和島プロジェクトは2010年創業。宇和島市内の漁業者・養殖業者・卸・加工会社とネットワークを構築し、養殖魚や天然魚の生産・仕入及び鮮魚・水産加工品を地域商社として国内外に販売するほか野菜や果実の輸出も行っている。
株式会社宇和島プロジェクトは2010年創業。宇和島市内の漁業者・養殖業者・卸・加工会社とネットワークを構築し、養殖魚や天然魚の生産・仕入及び鮮魚・水産加工品を地域商社として国内外に販売するほか野菜や果実の輸出も行っている。
曽我美  株式会社宇和島プロジェクトと奥村さん自身の紹介をお願いします。

奥村  株式会社宇和島プロジェクトは、名前に「宇和島」と入っている通り、愛媛県宇和島市にある水産加工会社です。私自身は静岡県沼津市の出身ですが、宇和島プロジェクトは「みかん鯛」、「みかんブリ」、そして「伊達真鯛」といったとても面白いお魚がたくさんある会社だということを知って、入社をいたしました。

曽我美  奥村さんは「サバキ女子」として全国を回っているとお聞きしたのですが、普段はどういうお仕事をされているのですか。
奥村  私は企画課という部署にいまして、新規事業の企画や実施を受け持っています。その中の一つで「サバキ女子」という事業も含まれています。

曽我美  その「サバキ女子」について教えてください。

奥村  「サバキ女子」って、ちょっと今風にかっこよく言っていますが、マグロの解体ショーで、宇和島の養殖マグロを全国や世界に発信するために、「サバキ女子」として国内はもちろん海外にも出向いてイベントを行っています。

曽我美  株式会社宇和島プロジェクトさんは、事業者向けだけでなく、一般消費者への販売事業なども幅広く手掛けてられていて、22_Ehimeでは一品出品されています。商品名は「みかん鯛と伊達真鯛食べ比べセット」消費税送料込みで5,500円、クール便でのお届けですね。

奥村  はい。みかん鯛と伊達真鯛のそれぞれの美味しさを同時にご賞味いただくセットです。

曽我美  どのような商品なのですか。
奥村  まず、みかん鯛はですね。もともと愛媛県といえばみかんが有名ですが、みかんのジュースやゼリーなどの絞りカスの大量廃棄が問題になっていて、それを有効活用できないかと考えまして、魚の餌に混ぜて与え続けていたところ、なんと身にみかんの香りがしっかりついていたことから商品化しました。柑橘の香りが爽やかにほわっと漂うような美味しい鯛に仕上がっています。

曽我美  いいですね。

奥村  一方、伊達真鯛は、生産者の岡崎さんという方が栄養たっぷりの餌や魚にストレスをかけない養殖場のあり方にとてもこだわられていて、そのおかげで身の筋肉繊維が通常の鯛と比べてとても細かいので、歯ごたえがすごくいいのですね。さらに数字にも表れているのですが、旨味や甘味成分も他の鯛と比べても高いので、とても美味しいです。
曽我美  クール便で、みかん鯛と伊達真鯛のお刺身の柵がそれぞれ一節ずつ新鮮な状態でご家庭に届くという、お得かつちょっと欲張りな商品になっていますが、美味しい食べ方があれば教えてください。

奥村  伊達真鯛はなんといってもまずはお刺身でお召し上がりいただけたら、他の鯛との美味しさの違いが分かっていただけると思います。みかん鯛はお刺身として食べていただくのはもちろんですが、みかんの香り成分のリモネンが揮発性で、加熱をすると香りが引き立ってきますので、ソテーや塩焼きにして食べていただくと柑橘の香りをより楽しんでいただくことができます。

曽我美  いいですね。このみかん鯛や伊達真鯛の養殖といっても、なかなか一筋縄ではいかなくて、苦労したことや工夫されたことがあったのでしょうね。
奥村  私も昨日、朝4時半からの鯛の水揚げ作業に同行して、いけすの網を手繰り寄せて腰が折れそうになったのですが、そんな作業を生産者さんは毎日おこなっていますし、餌やりも丁寧にしていただいて、手間暇を惜しまない愛情を込めて育てているからこそこれだけ美味しい鯛ができあがるのだと思います。
冒頭にもお伝えしましたが、私は静岡県沼津市の出身なので、お魚はたくさん食べていましたが、こんな美味しい鯛が愛媛で食べられることにすごく衝撃を受けまして、それはやはり生産者の皆さんのご苦労の賜物なのだと感じています。

曽我美  ありがとうございます。最後にお知らせなどありましたらお願いします。

奥村  私、実は再来週末にアメリカのシアトルにサバキ女子として行くことになっています。

曽我美  それはすごい。
奥村  シアトルにある宇和島屋(Uwajimaya, Inc.)さんというスーパーでマグロの解体ショーをさせていただくのですが、全部英語でやらなければならないので、今、必死で英語の勉強中です。

曽我美  それは大変ですね。

奥村  その様子はサバキ女子のインスタグラムでも発信させていただきますので、「サバキ(カタカナ)、女子(漢字)」で検索いただけたらとても嬉しいです。

曽我美  サバキ女子としてのワールドワイドな活躍が見られるのですね。今日のゲストは株式会社宇和島プロジェクトの奥村悠さんでした。ありがとうございました。