2023.12.22

「道後温泉本館」とともに歴史を刻み続ける伝統と革新の造り酒屋

1894年に道後温泉本館が改築され三階建てとなったその翌年誕生した道後の造り酒屋水口酒造。時代は移り変わっても、その頑固なまでの味へのこだわりは変えることなく、新たな酒造りにも挑戦する同社の専務取締役 水口 皓介(みなくち こうすけ)さんに、道後で唯一の蔵元としての思いを語っていただきました。

2023年11月22日(水)放送 「『22_Ehime』モノ・がたり」より抜粋
聞き手 南海放送ラジオ「Tips」プレゼンター えがわ さゆり

今回お話を聞いた方
水口酒造株式会社 専務取締役
水口 皓介さん
Kosuke Minakuchi
明治28年(1895年)創業以来、「道後温泉本館」と共に歩み続けている愛媛・松山・道後地区唯一の造り酒屋水口酒造。一世紀以上に渡る歴史の中で、磨きあげられてきた酒造りの伝統と蔵人たちの巧みな技が生きるお酒を造り続けている。明治28年(1895年)創業以来、「道後温泉本館」と共に歩み続けている愛媛・松山・道後地区唯一の造り酒屋水口酒造。一世紀以上に渡る歴史の中で、磨きあげられてきた酒造りの伝統と蔵人たちの巧みな技が生きるお酒を造り続けている。
明治28年(1895年)創業以来、「道後温泉本館」と共に歩み続けている愛媛・松山・道後地区唯一の造り酒屋水口酒造。一世紀以上に渡る歴史の中で、磨きあげられてきた酒造りの伝統と蔵人たちの巧みな技が生きるお酒を造り続けている。明治28年(1895年)創業以来、「道後温泉本館」と共に歩み続けている愛媛・松山・道後地区唯一の造り酒屋水口酒造。一世紀以上に渡る歴史の中で、磨きあげられてきた酒造りの伝統と蔵人たちの巧みな技が生きるお酒を造り続けている。
えがわ 今月のゲストは水口酒造株式会社専務取締役の水口皓介さんです。水口さんよろしくお願いいたします。

水口  よろしくお願いいたします。

えがわ 水口酒造さんといえば、地元ではもちろん、道後の蔵元としても全国的にも認知されていますよね。まずは会社についてご紹介ください。

水口  当社の創業は明治28年、1895年ですが、その1年前の1894年は道後温泉本館が今の三階建ての建物に生まれ変わった年になりますので、当社は道後温泉本館と共に歩んできた酒造会社になっています。

えがわ 現在の道後温泉本館誕生の一年の差ということで、歴史があるのですね。

水口  そもそも日本酒の酒蔵ですので「仁喜多津(にきたつ」という清酒のブランドはもちろん、道後温泉の湯上りビールとして親しまれる「道後ビール」、そして、焼酎やクラフトジンなど様々な種類のお酒を製造しています。

えがわ 清酒からビール、そしてジンや焼酎まで幅広く作られているのですね。

水口  最近は、「湯上がり」ということをコンセプトに商品展開をした結果、化粧品なども作り始めています。
えがわ 化粧品開発とはすごいですね。さて、昨日、「道後ビール」を頂いたのですが、黄色のケルシュは、本当にさっぱりと飲みやすかったですし、アルトはカラメル色で苦味があって、大人の味わいでした。入浴の後にグビグビッといただきましたが、道後温泉での湯上りに飲むと、一層格別なのだろうなと思いました。

水口  ありがとうございます。今では道後温泉の湯上がりビールとして定着していると思います。道後ビールは27年前に製造を開始し、今はケルシュ、アルト、スタウト、バイゼントの4種類ありますが、それぞれ「坊っちゃんビール」、「マドンナビール」、「漱石ビール」、「のぼさんビール(※)」という愛称もつけています。※のぼさんは正岡子規の愛称

えがわ 愛媛ならではですね。

水口  道後にゆかりのある人物(夏目漱石、正岡子規)や小説「坊っちゃん」の登場人物の名前をつけることで、お客様に親しみを持っていただきたいと思っています。

えがわ 個性的な4種類を作っているということですね。さて、水口酒造さんは22_Ehimeに5つの商品を出品されていますね。そのうちの2商品をご紹介ください。
水口  まず、「道後ビール・道後エール瀬戸内バルセット」送料・税込みで5500円です。こちらは先ほどご紹介いたしました道後ビール4種類に加え、県産品のオレンジと柚子を使用した発泡酒の道後エール2種類。
更に、瀬戸内海で獲れた新鮮な食材を生かした瀬戸内バルのおつまみ2品を付けさせていただいたギフトセットになっています。

えがわ 本当に魅力的なセットですね。ビールも美味しいのですが、発泡酒に地元のオレンジと柚子が使われていて、ビールがちょっと苦手な方でも飲みやすいような感じですね。

水口  そうですね。この道後エールはフルーツの香りがする商品になっていますので、さっぱりと飲みやすいと思います。

えがわ そして瀬戸内バルというおつまみ。こちら気になりますが、どのような内容ですか?

水口  2つございますが、1つが鯛とトマトのバジルオリーブです。

えがわ わぁ、おしゃれ!

水口  もう1つが砂肝とエリンギのアヒージョです。
えがわ 地元の食材が詰まった魅力的な商品ですね。では2つ目の商品をご紹介ください。

水口  はい、2つ目は「道後蔵酒、瀬戸内おつまみセット」送料・税込みで5500円です。

当社の代表名柄「仁喜多津」とは別に「道後蔵酒」という銘柄から日本酒5種類を厳選し、飲み比べを楽しんでいただけるセットになっています。

えがわ それぞれ違うものですか?

水口  大吟醸酒と純米吟醸酒、純米酒、生貯蔵酒、上選酒の5種類になります。そして瀬戸内バルのおつまみも2品お付けし、その内容は、日本酒ということで和を意識して、鰆(さわら)の塩焼きと、真蛸(まだこ)の柔らか煮になっています。
えがわ 先ほどは洋な感じで、今回は日本酒と合うように和のセットで、これから年末年始に向けて大切な方へのギフト、そして自分へのご褒美にもいいですよね。
それでは水口酒造さん、まもなく創業130周年を迎えられますが、これからの展望を教えてください。

水口  当社は道後温泉本館と共に歩んできた会社ですので、道後の未来や発展についてよく考えることがあります。道後温泉本館が改修工事を終えて、来年7月にはようやくお目見えということになりますので、そこに合わせて何か楽しいことをしたいな、という思いがあります。

えがわ それはいいですね。

水口  一方で、地元の者として、いかに県内や市内の方に道後に普段使いで来ていただけるかということも常日頃考えています。
そこで、当社の敷地内に「道後一会(どうごいちえ)」という店舗を昨年オープンさせました。この店舗には「お酒は人と人をつなぐ」というコンセプトのもと、いろいろな方々に使っていただけるオープンスペースを設けています。様々な方に水口酒造を知っていただくとともに、ここを活用して、人と人をつなぐ活動を行うことで道後の賑わいを創出し、ひいては道後全体が盛り上がってくれたらいいな、と思っています。
えがわ ありがとうございます。先週の土曜日、日曜日に開催予定だった「えひめ・まつやま産業まつり すごいもの博」が強風のため中止になったことから、強風がおさまった日曜日に急遽、水口さんが出店予定者の皆さんに声をかけて、水口酒造さんの駐車場でイベントを開催されたのですよね。

水口  「すごいもの博」は県内の生産者や加工事業者等の事業者が一堂に集う素晴らしいイベントですが、中止によってこの催しの盛り上がりを消してはもったいないと思い、可能な範囲で皆さんに声をかけて、開催させていただきました。

えがわ 100年以上、地元道後に密着しながら、新しいことに日々挑戦されているのですね。今日のゲストは水口酒造株式会社専務取締役の水口皓介さんでした。水口さんありがとうございました。