戦前、日本の養蚕業は世界一だった。明治から昭和初期まで日本の総輸出額の3~5割を、生糸・絹織物が占めるほどだったという。愛媛県は、四国山地に安定的な雨量が降り注ぎ、南予地域 (県の南側) の河川周辺には、桑畑に適した肥沃な土地が多かった。また、山間地域の傾斜地でも桑畑を開墾でき、養蚕業は急速に普及した。